2017年5月9日火曜日

堕イドル 第10話「堕イドル・ユニット」(挿絵付き)

皆さん、今日はついに『堕イドル』最終第2巻の発売日ですよ!

堕イドル(2) (講談社コミックス)
山口 アキ
講談社 (2017-05-09)
売り上げランキング: 3,190


もうご購入いただけましたかね!? 広島は発売日一日遅れなので僕はまだです!
見本もまだ届いてません!

実際、このお話を楽しんで読んでくださってた方には、あまりに不完全燃焼な終わり方だったかと思います。
本当に申し訳ありません。

なので、と言いますか、前この記事の最後の方に書いた

僕が個人的に、このブログとかで続きを書いていけないかな、とか考えてます。
>シナリオオンリーにはなりますが……。

これを、あまりに向う見ずにも、実行させていただきました!!
小説とかなんて、まともに書いたこともないのに!!
果たしていつまで続けられるのか!!
出来れば毎月9日に更新したいですw

それでは、以下より、最終話の続きとなる堕イドル第10話「堕イドル・ユニット」はじまります。
絵は全くないですが、それでもよろしかったらどうぞ!

・5/21 追記

「堕イドル」の作画を担当して下さっていた山口アキ先生が、
なんとTwitterにて、10話に登場する『水着の銀山さん』のイラストを投稿して下さりました!
そしてさらになんと、そのイラストをこの10話の該当シーンにて、挿絵として使用するご許可まで頂けました!!
しょっぱい小説もどきが、一気に華やかに!!
山口さん本当にありがとうございました!!
既に読まれた方も今一度、絵がないから読んでなかったって方はこの機会に是非、ご一読を!

――――――――――――――




 ―――『堕イドル』
 異性との交際などのスキャンダラスな事実を隠し、アイドル活動をしている『堕ちたアイドル』のことだと、ミザリーと名乗る女性は言った。

 彼女の所属する謎の組織は、その『堕イドル』と目される50人の女性アイドルと、その恋人たちをさらい、堕イドルとしての資質を試すべくと、『命を賭けたゲーム』への参加を強制した。
 
 アイドルとしての魅力が試される『堕イドル・オーディション』
 
 堕落した行いが合格のカギとなるカラオケ勝負『堕落の鍛錬(ヴァイス・トレーニング)』

 ヴァイトレ合格上位16組が、それぞれ1対1で踊り戦う特別メニュー『堕・ダンス・レッスン』

 堕・ダンス・レッスンの敗者復活再オーディション『奪衣選抜(だついせんばつ)』

 と言った4つのゲームが消化される過程で、既に14組のカップル、28名の男女が命を落としていた。『炎上』の体現だと、その身に火をつけられたりなどして……。

 ……とても納得のできる話ではない。このゲームのコンセプトもそうだけど、もっと根本的なところで。

 私、アイドルユニット『DDL』のリーダー・銀山 幸(かなやま こう)と、一緒にさらわれた謎の男性・灰峰(はいみね)さんは、そもそも恋人同士なんかじゃないのだから……。
 
 私と灰峰さんは、ほんの一週間前にたまたま知り合っただけ。
 その直後に、孤島でのスペシャル番組のロケのオファーを貰って、島に向かう船の個室で寝ちゃって、目を覚ましたら檻の中で、何故かそこには灰峰さんも一緒にいて、何故か彼と恋人同士ということになってて、そのせいで、派手な恰好した金髪の女に、訳の分からないデスゲームをさせられて……。

 だけど、その灰峰さんがいたからこそ、私はこれまでなんとか生き残ってこれた。
 黒羽(くろは)うららさんとの『堕・ダンス・レッスン』では負けてしまったけど、その後、用意されていた敗者復活戦『奪衣選抜』で勝ち残れたのも、まぎれもなく彼のおかげだ。ルールの裏を読み取った機転もそうだけど、何より、彼の教えてくれたことが、失いかけていた私の生きる希望を呼び覚ましてくれたから。

 私が、アイドルを始めた理由……、かつて生き別れた私の『お母さん』は、この組織に所属している。そして、ゲームに勝ち進んでいけば会うことも、あるいは、『救うこと』も出来るかもしれないと言われたから……!
 灰峰さんを完全に信じた訳じゃないけど、それを確かめる為にも、この後、どんなゲームをさせられようが、絶対に負けない……『堕ちない』と、心に決めた。

 これはそんな私、銀山 幸の物語。
 ただ、これからその物語がどう動くのかは、まだ誰も知らない。

――――――――――――――

「ようやく……少しゆっくり出来ますね」

 『奪衣選抜』終了後、合格者たちはまたそれぞれの個室に戻されていた。
 銀山も、既に寝間着に着替え、ベッドに腰かけている。その表情からは、少し落ち着いた様子が見て取れる。

「そうですね……。これまで(気絶中以外は)ほぼ休む間もなく戦ってましたからね……。特に、銀山さんはあんなに踊らされていましたし……さぞお疲れでしょう。今日はなるべく早く休んで、明日に備えましょう」

 銀山の言葉に答える黒髪の男、灰峰は、未だ変わらずワイシャツ姿のまま、椅子に腰かけていた。

「い、いえいえ私は……! ……でも、そうですね。明日も、どんなゲームをやらされるか分かりませんもんね……」

「……銀山さん、何度も言いますが」

「分かってます! 私……私たちなら……大丈夫! ……ですよね?」

銀山は、笑顔でそう言った。

「……はい」

 無論、銀山の中から不安や恐怖が消えた訳ではない。しかし、それらを凌駕する思いが今の彼女にはあった。

(待ってて、お母さん……!)

 この後、2人は食事をとり、明日以降についての打ち合わせ、仕度などを済ましたのちに、それぞれの床に就いた。

(勝つ……勝って……生き残る……。お母さんに会う為、お母さんを、助ける為……! 私は……! ……そういえば私、男の人と同じ部屋で寝るの初めてなんじゃ……! ベッドは別々とは言え……)

 ベッドの中で、様々な思いを巡らせていた銀山だったが、結局この10分後には眠りについた。

 そして、それからおよそ8時間後、彼女は目を覚ました。

「……ん……うんん……。…………んんん!!?」

 そして、起きた途端に何かに気付き、彼女は目を丸くした。
 そこは自分のいた個室ではなかった。部屋の大きさとしては同程度に見えるが、ベッドも何もない、真っ白な壁に囲まれた殺風景な部屋だった。
 しかし、これ自体は想定内だった。「眠ってる途中に、次のゲーム会場などに移動させられているかもしれない」という話は、昨日の打ち合わせで灰峰から出ていた。
 だから、銀山を驚かせたのは、そんなことではなく。

「わたッ私! これ! み……みずッ……! 水着に着替えさせられてる!?」

 衣装も、今までのように着替えさせられているかもしれない、という話もあったにはあった。しかし、水着というのは彼女にとっても想定外だった。

「み……水着なんて仕事でも滅多に着たこと……! ていうかこれちょっとサイズが……」


 
 その白のビキニは、銀山の慎ましい胸を隠すには十分だったが、パンツの方は、銀山の大きめなヒップに対して少し小さいようで、Tバックとまでは当然ならずとも、かなり食い込み気味になってしまっているようだった。

「うるせーな。目ぇ覚ました途端それかよ」

「!?」

 声をかけられて、初めて銀山は気づいた。自分以外の人間が部屋の中にいることに。灰峰ではない。自分と同じ、『堕イドル』側の人間が3人、そこにはいた。(3人とも、同じく水着姿で)

「あ~~~クソが……! 次は何やらせる気だよ、こんなカッコで……。ケイ君はまたいねえしよ~」

「うぅ…………」

「お、落ち着いてくださいにゃ……!」

「あ……あなたたちは……」

 言葉遣いの荒い女と、おどおどしてる女、そして語尾がおかしな女。銀山は彼女らに見覚えがあった。

「八丁堀ミナミさん、花野夏子さんに、猫田麻里さん……皆さん、私と一緒で『奪衣選抜』に勝ち残った……」

「……やっぱそのメンツだよなぁこれ」

 八丁堀ミナミが、答えた。
 銀山の言う通り、ここにいるのは先の『奪衣選抜』にて勝ち残り圏内である上位4名に入った者たちだった。

「ま……まさか、次はここにいる4人で、つ……潰し合う、とか……!?」

「にゃッ!?」

「……!」

 声優・花野夏子が、震えながら言った一言により、場に緊張が走る。

「ぶっぶ~~~!! 違う違う! そうじゃ! そうじゃな~~いで~~~す!!」

 その空気を、まるで緊張感のない声がぶち壊す。このセリフを発したのは、この場にいる誰でもない。その声は、部屋の中の『スピーカー』から聞こえていた。

「おはよ~ございま~す! ミザリーちゃんですよお~~!」

「!」

 それは、一連のゲームを取り仕切っている謎の女・ミザリーの声だった。彼女らにとっては既に聞き慣れた声である。聞くたびに不愉快な気持ちになる声でもあったが。

「ふふふふ~どういうことか説明させていただきますねえ~。次のゲームからはですね、いくつかチーム戦をやっていただくことになってるんですよ~」

「チーム……!?」

「はい~! アイドルっぽく言うなら『ユニット』の方がいいですかね~? 実際アイドルってやっぱりソロよりは何人かのユニットって方が一般的ですもんね~。つまり~、あなた方同士で戦うのではなく、あなた方で組んで戦っていただく、という訳です! ……本当は生き残った他の32名で8ユニット作れるから、それだけで良かったのですが、敗者復活の『奪衣選抜』を生き残ったあなた方の為に、特別に9組目の枠を設けたんですよ~? だから~、すぐ負けたりしないよう、頑張ってくださいね~?」

「ああ!?」

 そのやたら恩着せがましい、挑発的な物言いにキレかけた八丁堀だが、彼女に文句を言う間も与えず、ミザリーは矢継ぎ早に言葉を続ける。

「で!! 実際にこれからやっていただくゲームはですね~。うふふふふ~、まあ、今のご自身の恰好を見ればちょっと予想はついちゃうかもですが……その名も、『3Dグラビア』!!」

「す……スリーディー……?」

 まさに、『堕イドル』としての力量が試される、堕落したゲームの始まりだった。

12 件のコメント:

  1. 堕イドルコミック二巻最後まで楽しく読まさせていただきました!大好きだった堕イドルが終わってしまって本当に悲しかったです..。なので続きを書いてくださり本当にありがとうございます!更新とても楽しみにしております!!

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    1. 2巻のご購入ありがとうございます!
      そう言っていただけるとありがたいです。励みになります!
      なるべくコンスタントに続けられるよう頑張ります……!

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  2. 堕イドルはマガポケで読んでいたので二巻を買って初めて連載終了したことを知りました。
    更新が毎月楽しみな大好きな作品でしたのでこれからはブログでの更新を楽しみにさせていただきます。

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    1. ありがとうございます!
      絵もついてない、編集さんの手も加わってないものになるので
      今まで同様、楽しんでいただけるものに出来るかいささか不安ではあるのですが……頑張ります!

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  3. ‪2巻で終わることにびっくりしていた中、ツイッターで教えていただき有難うございます!これからも楽しみです!本当に、続きを書いてくれているというだけでもう万札握りしめて押し付けたいくらいの気持ちです!本当に有難うございます!‬
    ‪打ち切りの理由は悲しかったですが、内容は十分面白いものでしたので、書店に対するアピールが足りていなかったのだと思います‬。
    終わってしまったことを今更いっても仕方がないですが、内容が一定以上面白かったら、あとはもう宣伝の腕です。いくら面白くても、書店で平積みされていなければ手にとってもらえません。わたしはピンと来て衝動買いしましたが、試し読み冊子とともに平積み+別マガで大人気御礼!!!とかいっていたら手に取る人はもっと多かったと思います。
    アンケートが良かったから、そのままでも売れるだろう、というようなことだったのでしたら、編集部側の作戦ミスだったのではないかと思います。
    どうか、無理をせず書き続けてくださると嬉しいです。本当に続きを上げてくださって有難うございます かしこ

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    1. わーい! 万札ありがとうございます!!(違
      いや本当そのお気持ちだけでもうれしいです…ありがとうございます……!

      宣伝についてはですね、まあでも、かなり推してもらった方なんじゃないかと思っています。
      特に1巻発売と同時に「進撃の巨人」最新刊に折り込み広告を入れて頂けるってのは中々ないことらしくて、
      担当さんから鬱陶しいくらい何回も「○百万(進撃の発行部数と同数)広告が出されるってことですからね」みたいなこと言われたのを覚えてます。
      試し読み冊子も、あるところにはありましたし……。
      (それの表紙にも「進撃の巨人に続く絶望作」的なアオリがついてましたw)

      もしかしたらもっと効果的な宣伝やアプローチ方法があったのかもですが
      ここまでしてもらった以上、そのせいにするのはちょっとはばかりはしますねw

      もちろん僕自身も、内容が全然ダメだったとは思ってはいません。
      (反省すべき点は大いにありますが)
      もはやこういうのは、内容に見合った結果の出なかったあらゆる作品に言えることかもですが、
      「運が悪かった」という他ないのかもしれません。

      僕や山口さん、担当さんもデザイナーさんも営業の人も、おそらく皆本人的には、売る為の最善を尽くしたのだとは思いますが、
      どこかがちょっとズレてたのかもしれませんし、そのちょっとのズレがなければ、
      もしかしたら結果は大きく変わってたのかもしれません。
      そういう要素が上手い具合にピッタリはまるってのは、本当もはや「運」だと思うんですよね~。

      長々書いちゃいましたが、ですから今回の結果に関しては、実際誰のせいとも断じがたいな~と……。
      まあ「人(編集サイド)のせいだ」と思ってしまう、黒い心も確かにあるのですが……w
      そういう開き直りと、「でも僕もこうすべきだった……」という自省を持って、精神の均衡を保ってますw

      別の連載、次回作の着手などもある為、
      どうしてもこのブログ連載の優先度は低くなってしまうので今後が不安ではあるのですが
      仰る通り、無理せず少しずつ続けていけたらと考えてますので、今後ともどうかよろしくお願いします!

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    2. すみませんでした。事情をよく知らないで誰が悪いとかあまりいうものじゃないですね。
      運のめぐりが悪かったのは悲しいですが、今後、別のもので当たりが引けるのを祈っております。

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    3. いえいえ~正直言うとどんな形であれ「話が悪かったせいじゃない」って旨のコメントいただけるだけで、やっぱり嬉しいというか、気持ちが救われるので、本当に凄いありがたかったんですよ!

      そうですね! 次こそはと思っております!

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  4. 続きを書いてくださってありがとうございます!「何で終わってしまったんだ」と日々悶々としてましたので、とても嬉しいです!
    しかもいつの間にか山口先生の絵もついて、感無量です!

    にしても水着回は良いですね。ようやく推しメンの八丁堀さんも前に出てきて面白くなりそうです。

    2巻も買いました。ラストで衝撃の展開が・・・!?

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    1. コメントありがとうございます!
      山口さんの絵を載せることが出来たのは、僕も感無量ですw

      八丁堀さん同様、
      顔見せだけや、一言二言しか喋らないまま終わってしまったキャラがいっぱいいるので
      そんな彼女らのキャラクターをここでしっかり描写できたらな、と思っています!

      ②巻のご購入もありがとうございます!
      色んな意味で衝撃的なラストにはなっていたかと思います……!

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  5. 俺待ってますから。
    この作品が完結するまで待ってますから。

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